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生き物として、忘れてはいけないこと / コエン・エルカ 2


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翼あるものたちが故郷へ、北へ、飛び立つころ、あなたたちも飛び立つ。あなたたちも、翼あるものたちと同じ強い志と元気な翼をもつように祈っています。みんなお互いに、長い、むずかしい旅をつづけることになるから。

その翼あるものたちや、ほかのすべての生き物たちが精一杯、一生懸命生きているように、あなたたちも生きてほしい。

ときには、あなたたちの一人ひとりが孤独を知る。いつも群れといっしょにはいられない。そのときこそ、自分で自分にある生まれつきの美しさと強さを感じてほしい。自分の心といっしょに生きなければならないから。ほかのものではなく、自分が正しいと思うことを貫いてほしい。

自分がたった今いるところをよく見て、よく聞いて行動すること。その行動に対して責任をもつこと。その生き方のなかで自分と合っている仲間を見つけられれば、とてもうれしいこと。けれど、それもあくまで自分が自分に忠実であってのことです。一人になるとき、自分の心が静かであるためです。

もうひとつ、そしてこれが大きなこと。自分の行動は、ほかのすべてのものたち、すべての生き物たち、すべての水たち、すべての木と草たち、そう、星たちにも影響を与えていることを、一瞬も忘れてはいけない。

自分の行動を信じて、そして何が起こっても、その行動からくる結果に対して責任をとるべきです。みんなみんな連なっている。あなたたちが選ぶ行動が、ほかのものたちの生と死と関係していることを忘れないでほしい。

大雨のあと、川の流れが速くなるように、洪水になるように、いろいろなものが流されるように、二本足のあなたたちも流されやすい。便利さ、新しさに。鳥たちが光るものを好きなように、二本足たちもピカピカキラキラしているものに目も心も奪われやすい、流されやすい。けれど、それが危ない。

とてもとてもむずかしいけれど、ほかのみんなが目を奪われても、流されても、自分の魂の力を使って、そのキラキラに耐え、流されないようにしてほしい。そうしてこそ、ほかの生き物たちにもふさわしい兄弟姉妹になれるから。生き物たちは、みんな一人でも強く美しく生きているから。

あなたたちの世界は、光の世界です。しかし、その光のなかでも暗闇を忘れないでほしい。暗闇がなかったら星たちが見えないから。暗闇がなければ明るさもわからないでしょう。暗闇はこの世の半分です。大切な半分です。星たちの生きている世界。月の世界。そして、多くの生き物たちにとって大切な世界。

鹿たちは、暗闇を待って草原・野原に出る。一夜中、鹿たちは暗闇のなかでゆっくりとやわらかい草をついばむ。キツネたちもフクロウたちもネズミたちも、暗闇の世界に生きます。明るい世界、昼間の世に慣れているあなたたちにとって、暗闇は怖いかもしれない。でも、それは自然だ。星たちは暗闇の世界にしか生きられない。

すべてが生まれ、生き、そして死ぬ。死を嫌ったり、怖がってはなりません。死を怖がるより、どう死ねばよいのかと考えてほしい。生き物たちに死が訪れるとき、みんな静かに死を受け入れます。生き物たちの心が清らかだから。二本足たちの生き方は、あまりにも複雑になったり、インチキに生きていることが多いので、心が静かではなさそうです。だから、死を受けずにジタバタするんです。

死も悪くない。悪いどころから、ほかの生き物になるには死しかない。だって、死がなかったら生きることもないでしょう。米が死んでから食べられる。新しいいのちになる。大根も魚も全部そう。死がなかったら生もない。死を怖がるものは、精一杯生きられない。

これから、あなたたちの見ること、歩むところがたくさんある。いろいろな美しいことにも、みにくいことにも出合うでしょう。苦しいときもある。メチャクチャうれしいこともある。その一つひとつを、忘れてはいけない。その一つひとつが、あなたたちを大きく、強くするから。いくら悲しくても、いくら厳しくても忘れてはいけないんだ、一つひとつを。

じゃ、元気で!

        ミタクエ オヤシン(すべて縁あるもののため)











by yamanomajo | 2020-04-23 16:40 | 言葉