久しぶりの海。
この日は一面が霧に覆われ、不思議な雰囲気が漂っていた。
海の岩たち。
何十年も変わらず、同じ場所にあり続けるもの。
ずっと波の音を聴いてきたものたち。
海の岩には独特な美しさ、芸術性がある。
砂浜についてからすぐ、足元で見つけた小さな虫。
あとで調べたらヒョウタンゴミムシという名前の虫のようです。
波が寄せては返す。
波がぶつかり合い、辺りにとどろく重低音はまるで唸り声のよう。
濃い霧に包まれた浜辺。
打ち上げられる海の生命たち。
冬にこの浜辺に来たときは、イタヤガイやタマキガイなどいろんな貝殻が落ちていましたが、この日はそれらの貝殻はほとんど見られず。以前たくさん拾ったハスノハカシパンもまったく見られませんでした。
季節や海そのものの動きによって、打ち上げられる貝殻の種類が変わるのかもしれません。
海の宝石、ナミマガシワ。数は少なかったものの、いくらか拾うことができました。
貝殻の中の砂粒。これ自体が海の詩。一粒の砂に、時を超えた宇宙の限りない奇跡、計り知れない叡智が宿っている。
“一粒の砂に世界を…”のブレイクの詩が思い出されます。
帰り際。霧が少し晴れて、一面がやや明るく。
別の浜辺へ。
この浜辺は、小さな川が海へと続いている。
この川辺で、ウミネコたちが水浴びをしていた。足がピンク色の個体もいたので、カモメも混じっていたかもしれない。
威厳のある美しい岩たち。
波打ち際と、離れた遠くの丘から。